肺炎球菌結合型ワクチンは、肺炎球菌という細菌が引き起こす病気を予防するためのワクチンです。この細菌は100種類以上の異なる型がありますが、ワクチンはその中の13種類または15種類を防ぐことができます。特に重い病気、例えば髄膜炎(脳を覆う膜の炎症)や菌血症(血液中に細菌が広がる状態)などを引き起こす肺炎球菌に対して効果を発揮します。
日本では、以前から子供たちに7種類の型に対応するワクチン(PCV7)が使用されてきましたが、その後、13種類に対応するワクチン(PCV13)に更新され、さらに最近では15種類に対応するワクチン(PCV15)も使用されるようになりました。これらのワクチンは、特に幼児や高齢者において重症化を防ぐ効果が高いことが確認されています。
PCV13は、2014年からは65歳以上の大人にも接種が可能になり、2020年からは全年齢の高リスクな人たちに適用されています。PCV15は、2022年に承認され、高齢者や特定のリスクを持つ大人に2023年から、そして小児にも2023年6月から接種が拡大され2024年4月からPCV15が定期接種になりました。
このワクチンを接種することで、肺炎球菌が引き起こす重い病気から身を守ることができます。お子さんの健康を守るためにも、定期的なワクチン接種をお勧めします。