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2020.02.15

新型コロナウイルスについてこれまでに分かっている事

こんにちは。にこにこクリニックです。ようやく本格的な冬の気候になってきましたね。
2019年末に中国武漢市において発症した新型コロナウイルスについて現在分かっている範囲でまとめてみました。

初期症状は普通の風邪と同じ発熱・鼻汁・咳です!

重症化で入院して初めて検査できるため、見過ごされいる場合は多いのではないでしょうか。
また、15歳未満の小児に関しては2020年2月4日現在重症化は認めていません。重症感染症の同じコロナウイルス(SARS/MERS)に関しても小児の重症化は認めておりません。
構造上SARSの塩基配列との相同性が高く治療の手かがりにつながるかもしれません。

  • 発生:2009年12月 中華人民共和国湖北省武漢市  新型コロナウイルス関連肺炎が発生。
  • 疫学:死者これまでのところ、60歳以上でもともと健康状態が悪いという共通点があります。
    2020年2月3日時点で感染者20438人死者235人となっています。
    感染力はインフルエンザと同等で潜伏期間はWHOによると10日前後と言われています。
    SARSの様なコウモリなど野生生物由来の可能性
    今のところ小児では少ない
    長期予後も不明

主に咳・くしゃみが感染源になります(飛沫感染)。
予防にはマスク・メガネや花粉対策メガネも有効です。
コロナウイルスには迅速キットはありません。

そもそもコロナウイルスって??

発熱や上気道症状を引き起こすウイルスで、人に感染を起こすものは現在6種類あることが分かっています。一般の風邪の原因が4種類、残りはMERSやSARSといった重症感染をするものです。

  • 風邪のコロナウイルス(4種あります)

風邪の10~15%(流行期35%)。冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験します。多くの感染者は軽症ですが、高熱を引き起こすこともあります。

  • 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)

2002年に中国広東省で発生し、半年で30を超える国や地域に拡大しました。WHOの報告によるとSARS患者は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡(致命率9.6%)。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人でした。子どもの感染例は殆どなく重症化もありません。

  • 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)

2012年にサウジアラビアで発見され、27カ国で2,494人の感染者がWHOへ報告され(2019年11月30日時点)、そのうち858人が死亡(致命率34.4%)。小児の感染者は軽症。

また、冬になるとインフルエンザや○○ウイルスといった風邪が流行しやすいです。
ウイルスには水分が含まれていますが、空気の乾燥によりウイルス中の水分が蒸発することでウイルスが空気中を漂いやすくなります。さらに気温低下で体の抵抗力低下・特に小さいお子様やお年寄りは抵抗力が弱くウイルス感染に罹患するリスクが増えます。
室内の湿度は50~60%を保つのがおすすめです。湿度が40%を下回ると、ウイルスが浮遊しやすくなり、一方で加湿しすぎると結露の原因になってしまいます。