新型コロナウイルス

2021.04.05

新型コロナウイルスワクチンの実際と今後の 行方

日本で2月17日からようやく新型コロナウイルスワクチン接種がスタートしました。
4月5日現在、大学病院勤務の医療従事者で2回接種が終わたかどうかくらいで、中核病院ではまだ接種が始まっていない施設もあります。
開業医に至っては、接種された先生はごくわずかです。
一方4月12日からは65歳以上の方の高齢者の接種が始まる予定です。

4月5日現在 日本でできるのはファイザー社のみです。
アストラゼネカ社:1億2000万回分
モデルナ社:5000万回分
に関してはいずれも承認申請中で5月以降に承認される見込みです。

最近ファイザーのRNAワクチンに関して
イギリス株、南アフリカ株などの変異株にも効果があること
液性免疫(抗体産生)のみならず細胞性免疫にも効果があること、リンパ節内に胚中心を形成し記憶細胞もできていることがわかっています。
効果の持続がなんと6ヶ月以上あるそうです。

副反応

打った時の痛みは粗ない様です。
主な副反応として接種部位の痛みや腫れ、頭痛、関節痛、倦怠感です。
症状は1-2日で軽快します

副反応

参照
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/vaccine/qa/detail/qa_05.html?fbclid=IwAR3DKQmrIN-6zQwPRvu6UQpmVI53E9E4D-IzCZVUIeNbXTWCnVikfFbRXn0

 

世界の新型コロナワクチン接種状況です。

世界の新型コロナワクチン摂取状況

出典
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-vaccine-status/?fbclid=IwAR3eroTjRkd7f8h0FSlfa_nBRdBkmdIXxSVnJcM4iBwKfYcMDxCho0Y6Xxg

 

世界の新型コロナワクチン摂取状況

このグラフを見ていると、日本の対応の遅さに危機感を感じます。
遅れているのはシステム上大人の事情で何やら複雑そうです。
https://www.sankei.com/politics/news/210203/plt2102030008-n1.html?fbclid=IwAR2-1Ixf68xybMD8jPRYfS84R25HxVSChkCdpbOT8DffnSZxY2mT9D215CE

今は少しでも早く多くの人に接種する事が大事なんだと思うのですが。
オリンピックのためにも、世界に先駆けて日本は安全ですよ!とアピールすべきでした。
官僚の方々勘弁してください!!

2月にファイザー社が届いてから3月29日現在550万回分(275万人)ですが、4月だけで1226万回分、5月は4300万回分
さらに5月以降にアストラゼネカ社・モデルナ社が加わるので、うまくいくと下記の図の様になるのでしょうか。
今後に期待です。

調達数と今後の計画

 

世界の新型コロナワクチン摂取状況

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/?fbclid=IwAR1KQ_Xu8WKlTMlIMAMSCrpEZ3r5Q_OLLNDu57LLFs5oOuG6OiLR7TCsDoM

 

2021.02.04

新型コロナウイルス ワクチン接種の状況

医師会から新型コロナウイルスワクチン接種に対する調査の連絡が来る様になりました。
いよいよ日本でも2月下旬から新型コロナウイルスワクチン接種が始まります。

アストラゼネカ社(英国)・モデルナ社(米国)・ファイザー社(米国)と日本政府は正式契約を結び、およそ4億回分のワクチンが導入されます。
さらに日本での生産も行われる予定です。

従来のワクチン(生ワクチン・不活化ワクチン)ではなくmRNAという遺伝子を使ったワクチンです。
ウイルスを弱毒化した生ワクチンや、死んだウイルスやその一部を使う不活化ワクチンは、ウイルスそのものをワクチン材料に使い、それを培養するため年単位の時間がかかります。
今までワクチン開発に3−5年くらいかかっていたのはそのためです。

新型コロナウイルスのパンデミックな感染を受け、全世界の技術者が手掛け、今まで実用化されてこなかった全く新しい手法でワクチンが開発されました。驚異的なスピードでのワクチン開発になります。

新型コロナウイルス ワクチン接種の状況
厚生労働省提供

日本で予定されているもの

mRNAワクチン (ファイザー社、モデルナ社) ウイルスベクターワクチン(アストラゼネカ社)
エイズウイルスや癌ワクチンで実験段階 実用化は初めて エボラ出血熱や先天性疾患で実用化あり

イギリス45万回
アメリカ2169万回 
イスラエル277万回 
フランス124万回

ファイザー社が出した有効性調査ですが、アメリカで2回接種7日以上経過した人12.8万人に対し、感染者20名であり陽性率0.015%、38.5℃以上の発熱0名となっており、現時点でもかなり効果のあるワクチンである可能性があります。
また、イスラエルも調査で60代以上で2回のワクチン摂取を終えた75万人のうち、検査で陽性が出たのは531人(0.07%)でした。
保健省では一回目摂取して14日目から感染や重症化の割合が減り始めているとのことです。

新型コロナウイルスは国内外でさらに開発競争が進んでします。

新型コロナウイルスは国内外でさらに開発競争が進んでします。

厚生労働省提供

厚生労働省提供

ワクチンの副反応

1月末時点で重篤な副反応はほとんど出ておりません。
データではなく、あくまでも実際にアメリカで受けた知人の話ですが、ワクチン接種での疼痛は殆どないとのことです。(データ上は70−80%に局所疼痛あり)
また副反応も1回接種よりも2回接種の方の方が、全身倦怠感などが強く出ている傾向にあるとのことです。

まとめ

2月1日時点での世界の摂取率はまだ1%です。現時点での高い有効率から、世界中が総力をあげて接種率をあげていくことが大切になってきます。
早期のワクチン接種で感染率・感染者数を下げ無事に経済活動が出来ることを願っています。
また、今回の新型コロナウイルスmRNAワクチン開発を筆頭に、各種のウイルスワクチンの開発が加速しそうです。
東京オリンピック開催有無に関しては神風が吹いても無理かもしれません。しかし1日でも早い世界での新型コロナの収束を願い、奇跡を信じたいです。

2020.12.02

新型コロナウイルスワクチンの効果90%?

2020年11月9日にファイザー社・ビオンテック社の共同開発による『新型コロナウイルスワクチン』が、90%の予防効果があるとの中間報告がなされました。
記事によると試験参加者が約4万3千人で、94例に発症がありました。
https://www.pfizer.com/news/press-release/press-release-detail/pfizer-and-biontech-announce-vaccine-candidate-against

効果90%、つまりワクチン接種で90%の人が新型コロナウイルス(COVID-19)に罹らないってことなのでしょうか??

計算しやすいように2万人を対象に1万人には本物のワクチン接種、もう1万人には偽薬(プラセボ)と仮定します。
そのうち本物接種で発症した人が5人、プラセボが50人だったとします。

この場合有効率は、1ー[(5/10000)/(50/10000)]×100=90%となります。

これでわかることは、本物のワクチンを接種した1万人のうち5人は感染しましたが、残り9995人に対しては記事がありません。偽陰性かもしれませんし、発症していても症状がないだけかもしれません。つまり残りの人に関しては効果があったかどうか今のところ良くわからないとういう結果になります。

浮かれるのはまだ時期尚早かも

通常ワクチン開発に3−5年はかかるとされていますが、この時点での発表はまだ早いのでは。

ワクチンの持続期間や重症化を防げるかが不明

今回の報告では発症した94人の状態の記載がなく、重症化を防げていたのかがわかりません。

副反応がまだわかっていない

今のところワクチン接種による重篤な副反応は報告されていません。しかし獲得された抗体が免疫反応を過剰にしより重症化する現象(デング熱で見られるADE(Antibody Dependent Enhancement))がある可能性もあります。

輸送・保存条件

今回のワクチンの保存条件はなんとマイナス70℃!
この基準を守れるところはまずないのではないでしょうか?

いずれにせよ、今回の結果は人類にとって明るいニュースですし、今後にとても期待が持てると思います。
今後の開発に期待し、ワクチンが早期に普及してくれることを願うばかりです。

2020.08.08

新型コロナウイルスによるポピドンヨードを含むうがい液についての誤解

新型コロナウイルスによるポピドンヨードを含むうがい液についての誤解に関しては、詳しくはこちらからご覧ください。

2020.02.15

新型コロナウイルスについてこれまでに分かっている事

こんにちは。にこにこクリニックです。ようやく本格的な冬の気候になってきましたね。
2019年末に中国武漢市において発症した新型コロナウイルスについて現在分かっている範囲でまとめてみました。

初期症状は普通の風邪と同じ発熱・鼻汁・咳です!

重症化で入院して初めて検査できるため、見過ごされいる場合は多いのではないでしょうか。
また、15歳未満の小児に関しては2020年2月4日現在重症化は認めていません。重症感染症の同じコロナウイルス(SARS/MERS)に関しても小児の重症化は認めておりません。
構造上SARSの塩基配列との相同性が高く治療の手かがりにつながるかもしれません。

  • 発生:2009年12月 中華人民共和国湖北省武漢市  新型コロナウイルス関連肺炎が発生。
  • 疫学:死者これまでのところ、60歳以上でもともと健康状態が悪いという共通点があります。
    2020年2月3日時点で感染者20438人死者235人となっています。
    感染力はインフルエンザと同等で潜伏期間はWHOによると10日前後と言われています。
    SARSの様なコウモリなど野生生物由来の可能性
    今のところ小児では少ない
    長期予後も不明

主に咳・くしゃみが感染源になります(飛沫感染)。
予防にはマスク・メガネや花粉対策メガネも有効です。
コロナウイルスには迅速キットはありません。

そもそもコロナウイルスって??

発熱や上気道症状を引き起こすウイルスで、人に感染を起こすものは現在6種類あることが分かっています。一般の風邪の原因が4種類、残りはMERSやSARSといった重症感染をするものです。

  • 風邪のコロナウイルス(4種あります)

風邪の10~15%(流行期35%)。冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験します。多くの感染者は軽症ですが、高熱を引き起こすこともあります。

  • 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)

2002年に中国広東省で発生し、半年で30を超える国や地域に拡大しました。WHOの報告によるとSARS患者は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡(致命率9.6%)。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人でした。子どもの感染例は殆どなく重症化もありません。

  • 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)

2012年にサウジアラビアで発見され、27カ国で2,494人の感染者がWHOへ報告され(2019年11月30日時点)、そのうち858人が死亡(致命率34.4%)。小児の感染者は軽症。

また、冬になるとインフルエンザや○○ウイルスといった風邪が流行しやすいです。
ウイルスには水分が含まれていますが、空気の乾燥によりウイルス中の水分が蒸発することでウイルスが空気中を漂いやすくなります。さらに気温低下で体の抵抗力低下・特に小さいお子様やお年寄りは抵抗力が弱くウイルス感染に罹患するリスクが増えます。
室内の湿度は50~60%を保つのがおすすめです。湿度が40%を下回ると、ウイルスが浮遊しやすくなり、一方で加湿しすぎると結露の原因になってしまいます。